PENTAX67Ⅱ + SMC 105mm / PORTRA 400
六歳の長男と、銭湯に行く。
久々の銭湯だった。長男の思考回路は面白い。突然ひらめき、目を輝かせ「銭湯に行きたい!」とおっしゃる。前回の記事では、『PERFECT DAYS』を紹介したけど、あの大好きな映画にも銭湯がでてくる。主人公の平山はオープンと同時に銭湯へ入る。銭湯の店主がのれんをかける前に入る。印象的なシーン。一番乗り。ぼくも銭湯に行きたいなあと思っていた。ナイス長男!奇遇だね。そんな、我が家の銭湯のお話。
朝一番で銭湯に行くことにした。地元の銭湯は日曜日限定で、朝八時から営業している。人気でいつでも混んでいるから、朝ならば空いているだろうと思ったのだ。
ところが、予想に反して混んでいる!銭湯は、地域コミュニティとして立場を確立しているのだ。若者はサウナ。年配の方はゆっくりと入浴している。営業して三十分たらずなのになぜ?と疑問をまちながら、すっぽんぽんになって洗い場に向かう。長男とシャワーの出が良い水道を探して、ここだ!と座る。身体を清めて入浴。
僕らは常連ではないから、一目で分かるのだろう。なぜか、常連のおじいちゃんに話しかけられる。内容は、お湯の温度は42度だから熱いとか、向こうのお湯は40度で少しぬるいとか。薬草風呂は温度が低いとウイルス的に危ないとか(ちょっと意味不明)色々と教えてくれる。笑
そんなことをやっていたら、何やら顔が赤ら顔になる長男。会話している最中、もう上がりたかったのかな。常連に挨拶を済ませて湯船から上がる。
長男は少しのぼせたようだった。急に眠気を感じた長男。おいおいここでは寝られないぞ。ジュースを買い与える。ごくごくと喉を鳴らす長男を見ながら思う。この街の、いたるところでいつもと変わらないルーティンを送る人々がいることを。